102鞍目、J・GⅢ勝馬に乗る②

初めての体験乗馬からおよそ1年が経過した頃、ベーシックA、馬はドリームセーリング
(クロフネ産駒のJ・GⅢ勝馬)、鞍は馬場鞍でした。

<レッスン内容>

・常歩 歩度を伸ばす、詰める

・軽速歩、正反動

<コメント>

受付の時点ではキングランナーに乗る予定だったのが、調子が悪くなってしまった、との
ことで急遽ドリームセーリングに変更となった。彼に乗るのは2回目。前回、かなりビビり
ながら乗ったが、今回は割と大丈夫だった。前との距離は鎧をしっかり踏んで手綱に入れる
手の力を緩くし、時々ギュッと握ってブレーキすれば良い、と先生からアドバイスをもらい、
指示通りにやってみたら、程よい距離で動いてくれた。「今の姿勢が維持できるようになって
来てるから駈歩もいいよ」と言っていただけた。ベーシックCから良くみてもらっている先生に
言ってもらえるのは、格別に嬉しい。

<振り返ってひとこと>

ドリームセーリングは何もかもが他の馬よりも早いです。常歩も速歩も早いんです。やっぱり
重賞勝馬は違うなあ、と思うところです。ところが駈歩となると、非常に乗りやすいです。
速歩と同じくらいの速さで駈歩をするので、速歩に耐えられて、ちゃんとブレーキで常歩に
落とすことができれば、気持ちの良い駈歩を体験することができます。乗ってみないと
わからないことではありますが、速歩までしかないベーシックAやベーシック馬場でしっかりと
ブレーキの仕方を覚えておけば、駈歩レッスンになっても大丈夫なので、レッスン内容を
きちんと自分のものにする、と言うことはとても大事だと改めて思います。

101鞍目

順調に騎乗数を積み重ねています。101鞍目、ベーシック馬場、馬はマエスタ、鞍は馬場鞍でした。

<レッスン内容>

・常歩 歩度を伸ばす、詰める

・軽速歩、正反動

・輪乗り、巻乗り→常歩、軽速歩

<コメント>

マエスタ初騎乗。ハネたり飛んだりしない子、と言われたので安心して乗れた。脚の合図がイマイチ
伝わりにくいのか、なかなか動き始めが鈍い。軽速歩は出てしまえば前にあっさり追いつくくらいの
スピードが出る。駈歩のスピード経験したからか、早いも平気だった。

<振り返ってひとこと>

初めて乗る馬の時は、騎乗前に先生にどんな特徴のある馬なのかを聞くようになりました。どんな子
なのか、少しでもわかれば、対処もできるかもしれない、という淡い期待込みでのことです。

ハネたり飛んだりする子、なんて言われたら、ガチガチになるか、ビビりながら乗るか、対応策まで
先生に聞いて、とにかく落馬を避けるために全力を尽くします。マエスタは本当におっとり、良い
子で、大変乗りやすかったです。脚反応が伝われば動くし、伝わらなければ動かない、わかりやすい
子だったので、自分がきちんと乗れているかの確認を乗りながらすることができました。

ついに到達、100鞍目

入会して1年を経過するまでに、100鞍目に到達しました。続けていれば結構なんとかなるもの、と
思います。記念すべき100鞍目はベーシックA、馬はキングランナー、鞍は馬場鞍でした。

<レッスン内容>

・歩度を伸ばす、詰める

・軽速歩、正反動

・誘導

<コメント>

キングランナー2回目。所々つまづくことがあったが、ギブソンのつまづきに比べたら可愛いもの。
先頭で、自由に操作させてもら、手綱、脚の合図が馬にしっかりと伝わった。正反動がとても
しやすく、駈歩Bで体験した、鎧を踏まずに速歩した時と似た状態でできた。これが正反動!と
身体がものすごく理解した。

<振り返ってひとこと>

乗馬する時、騎乗者は鎧をしっかりと踏む練習を積んできます。ベーシックCやベーシックBで、
これができていないと上のクラスには上げてもらえません。そんな鎧を踏む、ですが、駈歩や
正反動をする、となるとちょっと状況が変わってきます。特に正反動では身体全体で馬の動きを
吸収しなくてはならないため、鎧を踏みすぎるとお尻が浮いて馬上でボヨンボヨン跳ねてしまい
ます。鎧は踏んでいなくても正反動はできるんだよ、と先生に言われて、鎧を履かずに速歩を
しました。鎧を踏めないから、お尻は嫌でも鞍についたまま、その状態で馬の揺れに対応する、と
言う動きを体験した後で、正反動の練習が来ました。ああ、お尻のこの辺り、痛かったな、と
思い出しながら乗ったので、正反動の動き、脚に力は入れすぎないようにするのが正解、と
わかったレッスンでした。

99鞍目、ベーシック駈歩Bデビュー!

100鞍到達まであと一鞍、というところで、ついにベーシック駈歩Bデビューしました。速歩を
怖がっていた私がこのレッスンに参加することはないか、あってももっと先の話と思って
いましたが、何人かの先生から上がっていいよ、と言っていただけたので、とりあえず体験して
みようと思い、レッスンを入れてみました。馬はシーザー、鞍は馬場鞍でした。

<レッスン内容>

・速歩と駈歩のリズムの違いを理解する

・駈歩の発進と継続の方法
 馬の顔をやや左に向け、右脚をほんの少し後ろへずらす。左脚でギューっと長い圧迫をして駈歩
発進させる。駈歩が出なかったら圧迫を緩めてからもう1度。しっかりと駈歩が出たら両脚を元の
位置に戻す。

<コメント>

とうとう駈歩Bデビュー。乗っていそうで実はあまり乗っていないシーザー2回目。ありがたいことに
マンツーマン。ゆっくり緊張をほぐしてから、いざ駈歩体験。怖いが先に来た。ホルダーは握りしめ
ない。鞍にお尻をしっかりつけ、若干後傾姿勢でバランスをとる。4、5回駈歩したけど、回数を追う
ごとにリズムがわかった気がする。1度も後ろ蹴りされずに乗れた。

<振り返ってひとこと>

落馬から7ヶ月が経過したところで駈歩デビューするとは、本当に思っていませんでした。もう落ち
たくない、という気持ちでベーシックB〜ベーシック馬場に乗って、基本をみっちりと叩き込んだ
成果が、先生に「駈歩行っていいよ」の言葉に繋がったのだと思います。速歩のリズムが、「タン、
タン、タン、タン・・・」なのに対し、駈歩は「タタン、タタン、タタン、タタン・・・」なので、
馬上で揺られるにしても、今まで体験したことのない揺れ方に、恐怖心が先に来ました。先生に
紐で繋がれた馬が駈歩するのですが、動きについていくのもなかなかに大変でした。基本的に、
3回程度駈歩Bレッスンに出たらベーシック駈歩Aレッスンに出ていくのが、ここのルールっぽいの
ですが、私はちゃんと3回で卒業できるのか、不安しかありませんでした。

98鞍目

2鞍乗る日に同じ馬に当たることは、まあまあ良くあります。人にもよるのでしょうが、私は
結構な確率で当たります。98鞍目、ベーシック馬場、馬はギブソン、鞍は馬場鞍でした。

<レッスン内容>

・常歩、停止

・軽速歩、正反動

<コメント>

ギブソン2回目。1度乗った経験がある、と言うだけで何となく乗れたような気がする。軽速歩の
発進は、やっぱり早い(初見だった先生からでもわかるレベルらしい)。その中で、ゆっくり
軽速歩を継続できる時間が増えていけば良い、との言葉をいただいた。

<振り返ってひとこと>

私にとって「乗ったことがある」というのはとても意味があり、なんか得体の知れないもの、から
1度乗ったことがあるから大丈夫、と思えることが安心してレッスンを受けられるかどうかに大変
関わってきます。速歩が早い、頭を下げてくる馬、と言うことがわかっているので、乗っている時に
自分がどうすれば良いのかが、1回目とは異なり、対策を練って(練るほどもないですが・・・)、
乗ることができます。走るのが早い馬に乗ったら、速度を落として走らせる、遅い馬に乗ったら、
速度を上げて走らせる、等々馬に合わせた乗り方ができるようになっていくのが部班でのレッスン
では、非常に重要です。自分だけできてもできなくても、周りに迷惑がかかってしまうので、それを
しないよう、気をつける心がけが大事です。

97鞍目

新しい馬がやってきたらしく、早速当たるという幸運と、乗ったことがないという不安が
混ぜ合わさった、97鞍目、ベーシック馬場、馬はギブソン(芦毛)、鞍は馬場鞍でした。

<レッスン内容>

・常歩、停止

・軽速歩、正反動

・誘導 中央線

<コメント>

ギブソン初騎乗。反応鈍め、らしい。常歩は普通。馬装は何でも齧ろうとする問題児。
腹帯平気。軽速歩の時、馬の頭がかなり下がるのでバランスが取りづらかった。手綱を
引いてやっと少し頭が上がる。速歩発進、速歩、早い。早いから前の馬に追突しそうで
ドキドキした。帰り道に人馬仲良く(?)つまづいてしまった。

<振り返ってひとこと>

ギブソンは、JRA在籍時、「イチブトゼンブ」と言う名で走っていたそうです。まだ
ピッチピチの3歳。これから色んな人を乗せて乗馬クラブで活躍していくのだろうと
思います。かなり早い段階で乗れてよかったな、と思うのが、今では障害レッスンにも
出ていて、ベーシックレッスンではほとんど見かけなくなりました。若いからか、
色んなことを吸収する力もとてもあるんだろうと思います。芦毛なのですが、まだ
結構黒いところや焦茶な毛色の部分があるので、きっともっともっと成長するのだろうと
期待しています。私がもっと上達して、また乗る機会があればいいな、と思います。

乗馬のお作法

ベーシックC〜Aまでは馬に乗ることや馬装に慣れることが優先で、乗ったら馬の動きについていく
のに一生懸命になっていればよかったのですが、ベーシック馬場以降は、4級ライセンス取得に
向けて、色々とお作法的なものを覚えていかなくてはなりません。

今回は、そんなお作法をいくつか習ったので、それを記録しようと思います。

・「速歩〜」と言われたら正反動

先生が「速歩〜進め〜」と言ったら、基本的に乗り手の動きは正反動を指しているんだそうです。
速歩の号令がかかっているのに、軽速歩をしていると、先生からは「コイツ、わかってないな」と
思われてしまうそうです。

・「軽速歩〜」と言われたら立つ座る

速歩を続けているときに、先生から「軽速歩〜」と号令がかかったら、軽速歩(ベーシックCから
練習してきた走る馬の上で立つ座る)をします。厳密には速歩と軽速歩は別のものなんだなあ、と
この時に理解しました。稀にベーシックAとかベーシックBで先生が「速歩〜」と言っていることが
ありますが、そもそもこの頃は、まだ正反動という動きをほとんどやらないので、気にすることも
ありませんでした。

・指示がなければ基本は輪乗り

誘導をするときに、輪乗り、巻乗りをします。先生が「巻乗り」と言ったら、小さいサークルを
1周回ったら大きなサークルに戻ります。1回だけ、というのがポイントの巻き乗りです。輪乗りは
先生が「輪乗りを解いて蹄跡へ」と言うまで、それまで回っていたサークルをひたすらグルグル
回り続けます。先生がいつ何を言うか気をつけていないと、間違った所を通ってしまうので、話を
きちんと聞いていないといけません。

・手前は自分で合わせる

軽速歩をしているときに、先生から「手前の確認をしてくださいね」と良く言われます。これは、
馬の右前脚が前に出た時に人が立つ、をしていないと手前が間違っているから直しなさいよ、と
暗に言われています。手前を直すには、立つ座る座るとすれば合いますので、もし先生から
「手前が合っていませんよ」と言われたらすぐに直す癖をつけておくのが良いです。何だっけ?と
なると先生もガッカリしてしまいます。

他にも色々なお作法がありますが、ベーシック馬場で押さえておきたいお作法はこのくらいかな、と
思います。

96鞍目

100鞍騎乗まであと4鞍、96鞍目。ベーシック馬場、馬はバスティア、鞍は馬場鞍でした。

<レッスン内容>

・部班の動きをつくる

・歩度を伸ばす、詰める

・軽速歩、正反動

・手前合わせ

・輪乗り、巻乗り

<コメント>

バスティア3回目。腹帯を締めるときにめちゃくちゃ怒る。先生にも怒られ、「コラ!柵蹴るな!
でももう蹴る柵はない」と言われていた。腹帯さえクリアすればものすごく良く動く。この
レッスンを担当してくださった先生もベーシック駈歩Bに行って全然OKとおっしゃる。とにかく
腰が痛かったので、治ったら考える。

<振り返ってひとこと>

新型コロナウィルスに罹患して治ってから、異常な腰痛を抱えていても、馬に乗ることを全く諦めて
いない自分にびっくりなんですが、そのくらい、乗馬にハマっていることがよくわかります。腰の
痛みは、鞍を馬に乗せられないレベルで、相当痛かったのですが、乗って軽速歩くらいまでなら
あまり痛みは感じませんでした。次に痛かったのが、下馬する時。地面に足がついた瞬間、腰に
強烈な痛みが走りました。そんな状態でも馬に乗ることは楽しかったです。腹帯を嫌がる馬は、
本当に嫌がって激しい蹴りを柵に炸裂させたり、洗い場でも大音量の蹴り上げをしたりします。
平気な子は全然平気なので、ここにも馬の個性が盛大に出ております。乗ってから蹴りを炸裂されると、怖いので、できればやめて欲しいのですが、こればかりは仕方ありません・・・。

95鞍目

100までのカウントダウンをめちゃくちゃ意識してます、95鞍目、ベーシックA、馬は
ハッピーランナ、鞍は馬場鞍でした。

<レッスン内容>

・常歩

・歩度を伸ばす、詰める

・軽速歩 速歩の発進、停止

<コメント>

ハッピーランナ3回目。前回の良いイメージがあったので、あまり気負うことなく乗れた。鞭は
必要なしなほどよく動いてくれた。先生によると、乗り手がきちんと馬に伝わる合図を送ることが
できればよく動く子、とのこと。つまり、今回は自分の合図が馬にきちんと伝わっていた、と
いうこと!

<振り返ってひとこと>

前回乗った時のイメージってかなり大事で、良いイメージがあると今回もきっと大丈夫、と根拠なく
思って適度に身体の力が抜けて騎乗できるようです。逆に悪いイメージがあると、今回もダメかも、
と身体が強張って色々と噛み合わなくなることがありました。馬は生き物なので、毎回同じように
できるかといえば、それはあり得ません。いかに自分がその日の馬のコンディションを把握して、
うまく乗ってあげられるかが、レッスンを楽しく終えられるか、恐怖心で占められて終わるかの違い
ではないかと思います。

ちなみに馬のコンディションは、乗ってすぐに確認に入り、常歩の間に大体把握完了しているのが
自分的理想です。常歩がきちんとできれば、軽速歩もその先の誘導や駈歩も大体できていることが
多いのです。難しいのですが、毎回違うというのが、乗馬の面白くて楽しいところとも思います。

94鞍目

ベーシックAに乗ってからのベーシック馬場。94鞍目。馬はシャルル、鞍は馬場鞍でした。

<レッスン内容>

・5級ライセンスの内容

<コメント>

シャルル2回目。前回、前との距離の確保でビビって乗ったけど、今回はまだマシだった。手綱の
長さと騎乗姿勢が悪いと馬が機嫌を損ねる。逆にきちんとしていると従順。右の拳を引きすぎて
いるらしいので、力を抜いて乗ることを意識する。丸洗いはできたけど、油断すると蹴りを
喰らうので注意が必要。

<振り返ってひとこと>

夏〜初秋は、その日最後のレッスンだった場合、馬の丸洗いをします。順序としては、以下の
通りです。

・裏掘りをする(蹄の状態を確認しつつ、泥や汚れを掻き出す)

・お尻の方からぬるま湯をかけ、汗を流してあげる

・蹄の見えている方の泥汚れをきれいにする

・水切りをする

・タオルでさらに水分を拭き取る

・15分程、乾燥させる

・毛並みを整えるためにブラッシングをしてあげる

・あれば蹄油を塗ってあげる

・馬房に戻す

裏掘りとか、最初は全然出来なくて先生を呼んで、やってもらったりもしましたが、今では
すっかり慣れて、多少のことでは動じずにできるようになりました。習うより慣れろとは
よく言ったもので、回数をこなすごとに丸洗いの時間も短くなっていきました。冬は冬で
丸洗いはせず、馬着を着せるという作業が発生しますが、自分でできることがどんどん増えて
いくのがベーシック馬場以降なので、楽しく馬と戯れることができる時間が増えていきます。